神メンタル  星渉著

副題:「心が強い人」の人生は思い通り

 

・9割の人は誰かの人生を生きている

・何でも上手くいく人は、未来の自分で今を生きている

 

序章_人生の9割はメンタルで決まる

・現状を維持しようとする、今のままでいようとすることがほとんど。

・損失回避の法則、保有効果

  今の状況でも別にそこまで悪くないので変える必要がない、と考えて、

  毎日の選択や行動を変えられない。

・サンクコスト

  せっかくここまでやってきたのにもったいない、

  と過去にかけた時間、労力、お金にとらわれて

  ベストな判断ができなくなる

・確証バイアス(偏見)

  過去にとらわれ今の自分が正しいという裏付け情報を集める

・これまでの毎日と違う選択と行動をすれば、

 あなたの人生は確実に大きく変わる

 

1章_再現性のある思い通りに生きる公式

・思い通りに生きる公式

 現実(未来)=①目的地×②手段×③メンタル

 ①目的地で重要なこと

 ・ここ以外ないというくらい目的地を明確に設定すること

 ・目的地から常に目をそらさない(忘れないようにする)こと

 ②手段は、メンタルを強くすることで自動的に見つかる

 ③メンタルとは、心、自己評価、脳である。

  目的地が明確で、そこに行く手段がわかっていても、自己評価が低いと

  行動に移すことができない。そして現実は何も変わらない。

 

2章_変化を嫌がる人間の機能を科学的に攻略する

・頑張って自分を変える方法ばかり学んでいる

・変わろうとする時何が邪魔をしているのか→「脳」だ

 その脳が最も大切にしていること→「死なないこと」=生命の維持だ

 変化を止めようとする働き、「心理学的ホメオスタシス(心理学的恒常性)」という

・目標達成、夢の実現、成功ができた人は、実現したい事につながるチャンスや機会を

 察知する能力に長けていたからだ

・あなたに見えているものはすべてあなたの自己評価に基づいている

 自己評価を持っていない限り、チェンスや機会を察知・認識することができない

 自己評価を変えない限り、無難な毎日から永久に抜け出せない

・現状維持は衰退、と肝に銘じて変化を楽しもう

 

3章_最強の行動力を手に入れて心を強くする

・目指すべき場所の明確化がすべての始まり

・「未来体験シート」で目的地を明確化

 ★「私はこんなことを実現しました」という内容を書く

  ①必ず過去形で書く

  ②必ず測定可能な形で書く

  ③制限をかけず書く

  制限時間10分間

  5年後、3年後、1年後、半年後の順番でそれぞれ実現したいことを書く

  どんな内容でもよい

 ★「あなたはなぜそれを実現したいのですか?」

   上の実現したそれぞれに答える

   理由がないのであればその実現したいことは目的地として

   ふさわしくないということ

   やる理由を書き出して行動の原動力と向き合う

 ・「完成図」をイメージできないとあなたのやりたいことの実現に

   とてつもなく苦労を必要とする、そして諦め、挫折する原因となる

   ジグソーパズルには最初に完成図が必要であるように

 ・人間が得ている情報量の割合は、

  視覚:87%、聴覚:7%、触覚:3%、嗅覚:2%、味覚:1%

  最もやる理由が明確な年の実現したい理想の画像を1日1回見る

  最低でも30枚を1時間以内で集め、スマホ、PCに保存

  毎日1回画像を見ること、忘れないようにするために

  脳の海馬をだまして思い通りに錯覚させる、生きていくのに不可欠

 ・0秒で新しい習慣を定着させる方法

  すでに習慣になっているものと同時に「画像を見る」という行動をして

  条件付けをする

  1枚見るだけでよい

4章_未来の自分を生きると現実が追いついてくる

・「自己評価」は自分で書き換えられるものだから、現状を把握すること

 ★A4の紙に「あなたはどんな人ですか?」

  10分間で50個以上書くこと

 ★その自己評価は、目的地に到達したときの自分(3章の質問)と

  同じ自己評価になっていますか?

  「今この瞬間」を「今のままの自己評価」ではなく、

  「未来の自己評価」で生きることがポイントだ

  →「現実が自己評価に追いついてくる」

 ★1年後のあなたはあなた自身をどんな人だと思っているでしょうか?

  1年後を実現した時自己評価をどのように持っているか?15分間で書きだす

  明文化によって自分の気持ちが動いているということを感じ取ること

 ・一瞬で自己評価を書き換える方法=「体験」すること

  書き出した「1年後の自分の自己評価」を「体験」することで

  現実に違和感を覚える

  →住まいを見に行くなど

 ・自己評価=「自己肯定力」×「自己効力感」

  自己肯定力=どんな自分も自分で好きと思えるか

  自己効力感=自分はできるという自分の能力に対しての評価

  この2つを同時に高める方法こそが、「体験すること」である。

 ・心理学的ホメオスタシス(心理学的恒常性)

  人間の脳は、死なないために常に「安心できる状態・状況」に保とうとする。

 ・自己評価が変わることで、「今の自分」に安心できなくなる

  脳の動きは、

  「安心できない」

   →「環境が変わって死ぬかもしれない」

   →「新しい自己評価に見合った現実を作り出すために動き出す指示を出す」

  脳を味方にすることができないと歯を食いしばって

  意識的に努力して行動しなければならない

 ・目的を明確にして実現するために「モチベーションを上げる」

  逆の状況では、「モチベーションが下がった」から行動できない、となる

  「上がった」モチベーションも、いつかは「下がる」ので、

  絶対に上げてはいけない

 ・目的に向かって行動をし続けるために「上げるべきもの」=「あなたの基準」

  「基準を上げて行動する」=「未来の自分で生きる」

  しかし、自己評価が低いと基準を上げた行動ができない

 ・自己評価を書き換える「インタビューワーク」:2人1組で10分間やる

  インタビューを受ける役:「未来体験シート」で設定した「1年後の自分」が

               実現している設定

  インタビュアー役:「どうやって実現したのか」実現の秘訣を根掘り葉掘り聞く

  最後に(10分後に)

  「それでは、1年前のご自身のようにこれから頑張ろうと思われている方に

   一言、メッセージをお願いします」

  交代して同じことを行なう

 

5章_言葉の力によって現実が変わる科学的な理由

 ・「自分は必ず変化する」という確信=思い込み

  「自分は必ず実現できる」という確信=思い込み

 ・1マイル(約1.6㎞)を4分以内で走破できたイギリス医学生ロジャー・バニスター

  「もう4分を切ることを目指すのはやめよう。

   これからは自分の記録を毎回1/16秒縮めることだけを目標としよう」

  乗り越える壁を変えた

  4分という「とてつもなく不可能といわれている壁」

  ⇒たった1/16秒という「これならできると思える壁」

  「絶対にできない」と思い込んでいたものが

  「いや、できるんだ」と分かった瞬間に何百年もできなかったことが

   できるようになった。

 ・思い込みが変わると実現できる:思考は現実化する

  意図的に「今の思い込み」を変えることが出きれば、「今」も変わる

 ・思い込みのメカニズム

  ①体験 ②考え方 ③視点 ④感情・思考 ⑤行動 

  ⑥行動にふさわしい結果がでる ⑦強化

 ・アファメーション:自分自身に「肯定的な言葉で宣言する」こと

  「自分はこういう人間だ」「こういうことを実現する」という言葉を唱え

  何度も自分の脳に投げかけ考え方を強制的に変える。

 ・アファメーションを行なう上での注意点

  ポイント1:現実的な目標を宣言する(実現確率50%程度)

  ポイント2:肯定的な言葉で宣言する

       人間の脳は、否定語を認識できないという特徴がある

       ○○をイメージしないでください→○○をイメージしてしまう

       「しないでください」という行動を否定する言葉を脳は認識できない

       煙草を吸わない→私はノンスモーカーになった

  ポイント3:現在完了形の言葉で宣言する

        もうすでにその状態である

        「お金持ちになる」=今はまだお金持ちではない、という含み 

        →「お金持ちである」

  ポイント4:臨場感が伴うイメージを作り上げる

        脳は細部まで鮮明にイメージをつくると

        それが現実に起きた時と同じような生体反応を起こす

  ポイント5:朝と夜、毎日30秒のアファメーションを繰り返す

        鮮明なイメージを思い浮かべる

        紙に書く

        鏡の前に立って自分の目を見て宣言

 ・目標を紙に手で書く

  手書きは、キーボードでタイプした場合より、42%達成率が上がることが分かった

  脳に対して刺激を与えるレベルが違う

  目標を持っていて紙に書いていたハーバード大学元学生(3%)の卒業後の平均年収

   =残りの元学生(97%)の平均年収×10倍

 ・捨てる言葉

  「でも」「だって」「わからない」「難しい」「できない」

 ・付き合う人で人生は変わる

  自分の理想を実現している人に教えてもらうち、実現することのハードルが下がる

  

6章_悩みの種となる負の感情を取り除くエモーションコントロールの極意や、

   メタ認知力を鍛えるトレーニング法

 ・「不安」、「緊張」は簡単にかき消すことはできない。

  「不安になったっていい」「緊張したっていい」「人間だから当たり前」

  と自分を認めてあげること

 ・いつまでも悩み続けないためには「頭の中で考えるな」 

  脳は、一つの問題を何度も何度も頭の中でリピートするという癖がある 

  →「脳の外で考える」=「紙に書く」

 ・相談するあなたと、その相談にアドバイスを与えるあなた、の会話を紙に書きだす

 ・「メタ認知能力」:自分自身の認知活動を第三者の客観的視点から理解し

           コントロールする力

 ・メタ認知能力を鍛えるトレーニン

  (1)メタ認知を活用する方法

     ・自分自身を上空から客観視する(イチロー選手)

     ・紙面上の会話

     ・empty chair

  (2)メタ認知能力を高まるためのトレーニン

     鏡に映る自分を見て

      「今日もいい表情しているね」「今日もよく頑張った!」

      「無理していない?」などと話しかけることでメタ認知能力が鍛えられる

 ・「負の感情」が生まれている時は、「今」を生きていない証拠

   対処法は「何かに没頭する」こと

 ・「マインドワンダリング」

   意識が過去やまだ起きていない未来に行ってしまって感情が安定していない状態

   私たちは、今を生きていない時間は、1日の43%もある

   過去の出来事、まだ起きていない未来にとらわれる、

   すなわち「今」に意識がないと、感情がぐらつく。行動も止まる。前に進めない

   「今」に集中することで負の感情はコントロールすることができる。

   「思い」を巡らすのは過去でもなく未来でもなく「今」である。

 ・最大の難敵「自信がない」を攻略する:後天的に作り出すことができる

  (1)自分でやろうと決めたことができたという経験をした時:1次自己効力感

     できた物事の大小を問わない、自分で決めたことを自分でできたと認識する

     できたら声に出して「できた!」

     普段から細かくタスクを書き出して完了したら「棒線で消す」

  (2)できることが増えれば増えるだけ自分のことが好きになる:2次自己効力感

     自分を知る、この未来を自分なら実現できるはずだ

 ・本当の安心を感じることができるのは、

   「承認」「挑戦」「つながり」が満たされたときである。

   自分で自分自身を認め、他人の役に立つことを実感して承認を実感し、

   付き合う人を選ぶことによってつながりを満たし、

   自分を成長させることや新しいことに挑戦してみること。

   毎日給料が支払われて安定した生活だという会社員ほど、

   半面、先行きが不安だと口にしている。

   これは本当の安心を得られてない証拠である。

   きっと挑戦という感情が満たされていない。

 ・「神メンタル」は最高の反射から生まれる

   行動を起こし、自分自身の変化が始まると

   途中で心が折れるような出来事に見舞われ、

   行動が止まる人が多い。

   自分が実現したいことを実現している人は、

   これを乗り越えて動き続けている。

   何が違うのか?

   「反射」の違いだ。

   自分の身に起きた出来事は、よい出来事でも悪い事でも

   反射的につまり意識することなく、機械的に良いことだ

   と捉えられるようになっている。

   神メンタルを持っている人が

   「意識しないで機械的に」行なっている反応とは・・・

   「それはラッキー!」・・・

     自動的にその出来事のラッキーな部分を探し始める

   「ツイてるじゃん!」・・・

     自動的にその出来事のツイてるな部分を探し始める

   「ありがとう!」・・・

     自動的にその出来事の感謝すべき部分を探し始める

 ・起きた出来事に対して意味づけをすること・・・「フレーミング」:心理学

 ・ 神メンタルを持っている人は、

  すべての物事に良い意味を見出すことができるから心が折れない。

  どんな出来事に対しても良い意味を見出すフレームの「言葉」を

  口にしてしまう。

  人間の脳は自分が設定した理由を探す力があるから、言い続けること。 

  例えば、朝起きてから出かけるまでの間、

  ずっと「ツイてる」と言い続けることにする。

  そして「癖」にしてしまう。

  松下幸之助は人材採用する際の質問は「あなたはツイてる人ですか?」

 

終章_幸せになる権利は誰にも奪えない

・人は最終的に20%のことしか頭に残らない

エビングハウス忘却曲線」とは

  20分後  :出来事の42%を忘れてしまう

  1時間後 :56%を忘れてしまう

  1日後  :74%を忘れてしまう

  1週間後 :77%を忘れてしまう

  1か月後 :79%を忘れてしまう 

・対策として、目標を忘れない工夫をする

 ⇒「試してみたいは即実行」

   例えば、読んでいた本をその場で閉じて即実行する!

       最後まで読む必要はない。

       読み終えてからやろうではすでに忘れてしまっている。

・「教えるために学ぶ」ではなく「学ぶために教える」

 「知識の5深度」とは:

  ①何も知らない

  ②聞いたことがある

  ③知っている

  ④できる

  ⑤教えられる:

   →自分自身が実現したいこと、

    変化を起こしたいこと、

    手に入れたいこと

    を手にするために、本などで得た知識を人に教えてあげること

・目標は更新するためにある、

 なぜなら伸び悩みや頭打ち感に襲われ成長が止まってしまう。

 目的地に到達したら、次の目的地に到達するために必要な自己評価を更新すること

・実現するまでやり続ける・・・自分自身が手に入れたいことを実現するための方法

 →これは失敗するわけがない。しかし、単純に行動し続ければいいわけではない。

・お金だけでは人は幸せになれない・・・「富の限界効用」

 得たお金をどのように使ってどんな幸せを感じたいのか、

 自分の幸せから、幸せの軸から、目をそらさないことが大事。

 

【最も大事なこと】

・いつもの日常に戻ると、結局は同じことの繰り返しで目標も忘れてしまう。

 忘れないこと。行動すること。