感動の創造 中村天風の言葉 平野秀典著

Live the best yourself

感動Producerが解き明かす「人生」という舞台、で天風哲学の真髄を活かす知恵

 

著書に引用されていた天風師の言葉を書き出してみた

 

■Proⅼogue 巨人の肩の上に乗って

・「欲を捨てることはできない。

  捨てようとすること自体が欲だから。

  楽しい欲をどんどん燃やせ。

  人の喜びを我が心の喜びとすることが、

  最も尊い欲だ。」  『盛大な人生』

・「感謝と歓喜の感情は、

  我々の運命や、健康や、成功などを建設し、

  または成就してくれる、力の流れを、

  命の中に導き入れ、

  人生を輝かしく光明化する。」  『盛大な人生』

■第1章 真善美 (ヒーローのテーマ)

・「私の心には、どんな場合にも、

  ”真””善””美”以外のものは、

  考えさせないようにしている。」  『運命を拓く』

  真=「誠」、善=「愛情」、美=「調和」

  (著者より)

  二度と繰り返すことのできないこの人生、お一人様一回限り。

  たくさんの感動を味わい、たくさんの感動を創造するには、

  真実と、善きことと、美しいことを見逃さないこと

  真(誠)とは、正義の実行。

  本心良心が発動すること。

  発動した時の言葉や行いを「誠心誠意」という。

  そのとき、心の力は最大化し、人を動かすパワーとなる。

・「人としてこの世に生まれ、

  万物の霊長たる人間として人生を活きるために、

  第一に知らねばならぬことは、

  人間の”いのち”に、生まれながらに与えられた、

  活きる力に対する法則である。」  『運命を拓く』

・「人が人の世のためを本位として活きる時、

  その心の中に卑しい不平不満の火は燃えない。」 『真理のひびき』

・「苦しみが多い、悩みが多い中に生きて、

  心がそれに少しも引きずられないで生きてる時に

  人間の生命の本当の光明というものがある。」  『盛大な人生』

・「運命には二種類ある。

  自分の力ではどうにもしようがない天命と、

  自ら打ち拓くことができる宿命がある」

・「苦労したり、悩んだり、人を憎んだり、恐れたり、悲しんでるとき、

  気持ちいいですか。

  あんな嫌な気持ちなかろう。

  その嫌な気持ちをなぜ心にさせるんだ。

  喜ばせてやれ。しじゅう楽しく考えさせてやれ。

  それが心に対するあなた方の義務だぜ。

  暗かったら窓を開けろ。光がさしてくる。」  『盛大な人生』

・著者

 (1)ヒーローは夜つくられる。毎晩繰り返し潜在意識に定着させる。

 (2)感動体験には、①興奮型感動(ワオ!)、②共感型感動(ジーン、ウルウル)

  共感型感動は、すごいことをやらなくても、できなくても、

  自分の中の真善美のなかの善(愛情)を使うことで誰でも生み出すことができる。

  日常にある真善美にアンテナを立てると目に見える世界が劇的に変わる。

 (3)人は成長するものに感動する。

・「人間は進化と向上という

  偉大な尊厳な宇宙法則を現実化するために

  この世に生まれてきたのである。」  『運命を拓く』

 

■第2章 絶対積極 (Self Produce)

・「晴れてよし、曇りてもよし、富士の山。」 『運命を拓く』

・「この世の中は、苦しいものでも悩ましいものでもない。

  この世は、本質的に楽しい、嬉しい、

  そして調和した美しい世界なのである。」 『運命を拓く』

・著者より

 (1)積極思考とは、

  プラスな出来事もマイナスな出来事も

  どちらも必然のドラマの要素として活用し、

  日常というステージをプロジュース(演出)しながら

  最高の自分自身を演じ切っていくという、絶対的なアプローチだ。

 (2)人は積極的に活きると、

  天より降り注ぐ無限のエネルギーとつながることができる。

  そして、自然や他者との一体感を感じた時、心が震え感動する。

  大自然のエネルギーは、次のように呼ばれている。

  東洋では「気」、 量子力学では「波動」、 物理学では「振動数」

  哲学では「先天の一気」、 映画スターウォーズでは「フォース」

  天風哲学では「宇宙霊」

 (3)プラス思考=前向きな心の使い方

  積極思考=上向きな方向性を思考法

 (4)「六然訓」:中国明の古典

  超然任天

  悠然楽道

 (5) 「我見」→舞台から客席を観る視点

   「離見」→舞台で踊る自分を客の目線で見る

   「離見の見」→舞台の自分と客の自分を完全客観視する

・「どんな場合にも、

  たとえば身に病があろうがなかろうが、

  運命が良かろうが悪かろうが

  その他の人生事情のいかんにかかわらず、

  いつも一切に対してその心の力で

  苦を楽しむ境涯に活きる活き方をすることにある。

  これが第一義的の活き方なのである。」 『運命を拓く』

・「たとえ身に病があっっても

  心まで病ますまい。

  たとえ運命に非なるものがあっても、

  心まで病ますまい。」  『運命を拓く』

・「積極ということは、

  余ほど注意を慎重にしないと

  得てして制約のない楽天主義になる。」

・「自分がこの世に生存している年限というものは

  久遠永劫の宇宙の生命に比較すれば、夢一瞬の短さ。

  遅かれ早かれ、自分も知り合う相手も、

  必ずこの世を去ることになる。

  因縁という不可思議な作用によって結ばれて、

  知り合う仲になった相手を、

  気に食わないとか、こういう欠点があるとかの理由をつけて避難排斥して

  せっかく結ばれた因縁を無にするのではなく、

  清濁併せ呑むという真の積極心で活きることを心しよう。」 『叡智のひびき』

■第3章 本領発揮 (最高の自分を創る)

・著者より

 (1)心に使われると「感情的な人」になり、

  心を使えると「感動的な人」になる。

 (2)心のスクリーンに想像力を応用して描くと

  それが強固な信念になる。

  信念になると、それがいつかは具現化するのが必然の法則。

  ヘブライのソロモン王

  「人の本当の値打ちというものは、

   宝石でもなければ黄金でもない。

   いわんや地位でもなければ名誉でもない。

   ただ、信念の二文字である。」

  ゲーテ

  「凡人というものは、

   何事も信念なく諸事に応接するために、

   自然に不可解な苦しみに悩んで、

   不安な生涯を送ることになる。」

・「他力本願でのみ生活すると

  人間の一番大切な理想というものが断然貫徹しない。」

・「本当の幸福とは、

  自分が感じている、平安の状態をいうのだ。

  幸福は向こうから飛び込んでくるのではない。

  自分の心が、幸福を呼ばなければ幸福は来やしない。

  感じるのは心だ。

  すべてのことを幸福にしてしまおう。」  『運命を拓く』

・「凡人は、何事に対しても

  常に不平や不満を心に持って人生を暗くしている。

  せめて、生きている間は、どんなことがあっても笑っていこう。

  宇宙のエネルギーは、

  歓喜と感謝という感情で通路を拓かれる。

  最大最高の歓喜と感謝は、

  功徳の布施、つまり、喜びのわかちあいから生まれる」

・「明日という日は、永遠に来ない。

  寝て、覚めて、明日になれば、明日は今日になる。

  だから、明日という日は、いくら追いかけても摑まらない。

  だから、悲しければ、明日、悲しもう。

  消極的なものは、ふっといなしてしまえばいい。

  新幹線にまともにぶつかれば粉々になるが、

  瞬間にヒョイっと身をかわせば、新幹線は通り過ぎてしまう。

  消極的なものを自分に入れないと頑張るのではなく、

  相手にしないことだ。」

・「ふたたびは 来らんものを 今日の日は

  ただ、ほがらかに 活きてぞ たのし

  悲しくば あす悲しまめ 今日の日は

  光うるおしく 吾を 照らすを」 『運命を拓く』

■Epilogue 寓話「あなたという贈物」 著者作

・昔々、それははるか昔のことだった。

 あるところに、とても謙虚で心優しい旅人がいた。

 有り余るほどの財産をほとんど使わずに、

 一生懸命に旅を続けていた。

 そんな旅人が、旅の途中で、不思議な哲人に出会った。

 その哲人は思いもかけない話を切り出した。

 あなたの中にある潜勢力という財産を使いなさい。

 そうすれば、きっといいことがある。

 旅人は戸惑ったが、哲人の語る不思議な物語に次第に惹きつけられていった。

 哲人と一緒に旅を続ける中で、体験する一つ一つのシーンが

 心の奥底の懐かしさを呼び起こした。

 欲を捨てるな、炎と燃やせ。

 その言葉の意味するところを知ったとき 

 かつて経験したことのない感動が旅人の心の奥底から湧き上がってきた。

 そして、旅人は自分の中にある有り余るほどの財産を知った。

 お礼を言おうと思い哲人を探してみたがいつのまにか煙のように消え去っていた。

 旅人は、自分の財産を旅の途中で出逢った他の旅人に分かち合いはじめた。

 旅人は、たくさんの人から感謝されるようになった。

 いいえ、どういたしまして。私はただ、頂いた贈物を差し上げただけですよ。

 それが不思議な贈物で、差し上げても差し上げても減らないんです。

 そうそう、私自身が贈物だって気づいたんです。

 だって、この命、お金を払って買ったものじゃないですから・・・

 旅人は、世を照らす灯台になっていた。