いくつになっても「ずっとやりたかったこと」をやりなさい。 ジュリア・キャメロン著

prolog

人生の後半は、

自分のプロジェクトに取り組み、

夢の扉を開けるときである。

過去を再訪し、

未知のものを探求し、

あなたの未来を設計するときである。

若い日の夢は、人生の午後に叶うもの。

始めるのに遅すぎることはない。

「第二の人生」こそ、もっともエキサイティングで満足のいく時期になりうる。

この本は、

人生の第二幕に踏み出そうとしている人々、

一つの人生を去り、まだ創造されていない別の人生に向かっている人

に向けて書かれたもの。

人生の「これまで」の意味と「これから」の可能性を知る

12週間のプログラムの紹介

 

「すべての子どもはアーティストとして生まれる。

問題は大人になってからもアーティストのままでいられるかどうかだ。」

ピカソ

 

 

 

【創造性回復の4つの基本ツール】

(1)モーニング・ページ

 ・毎日、朝一番、自分のためだけに行なう数ページ(目安は3ページ)にわたる

  「意識の流れのライティング」

 ・手書きすることで、ゆっくり自分の考えを正確に記録する。

 ・一種の「スピリチュアルな整体」だ。

  きたるべき1日のために私たちを清らかにしてくれる。

 ・論理的な組みたて、トピックの探求は要らない。

  自分と来るべき1日との間に立ちはだかる精神的なゴミを清掃するもの。

 ・ずっと避けてきた多くの感情に圧倒されるかもしれない。

  ほとんどの人は「あいまいさ」が得意で慣れている。

  本当は全く違ったことを考えているにもかかわらず

  「大丈夫よ」とごまかしている。

  だが、モーニングページは具体的になるように促す。

  結果、「怒っている」「困惑している」「脅かされている」

  自分に気づく。何一つとして「大丈夫」ではないのだ。

  困難な感情を探求し、表現するためにモーニングページを使うとき、

  自分に正直になる貴重な技術を自らに教えているのだ。

(2)アーティスト・デート

 ・1週間に1回、1人で1時間ほど、探索の旅に出かけ、

  興味を引くものや魅了するものを探す。

  新鮮でわくわくできること。例えば、

  ①ペットショップに立ち寄る、②子供向けの本屋に立ち寄る、

  ③園芸品店に立ち寄る、④音楽を聴きに行く、⑤画材店に立ち寄る、

  ⑥キックボクシングのクラスを受ける

 ・世界は一つの冒険であり、私たちは冒険を好む魂である。

  冒険の計画を立てるとき、熟達することではなく、

  神秘に照らして考えることが大切。

  私たちの若い部分は、往々にして長い間ひもじい思いをさせられてきた。

  今は、義務ではなく、美に照らして考える必要がある。

  私たちが探しているのはわくわくする感覚を再び目覚めさせる方法である。

  動物園、野鳥園、水族館が理想的な出発点だ。

 ・自分にできそうな10の冒険のリストをつくり、

  週に一度一つづつこれをこなしていく。

  あなただけを喜ばせるものを探求する。

(3)ソロ・ウォーキング

 ・1週間に2回、20分の単独ウォーキング

 ・不安を鎮め、創造性を引き出すきっかけになる。

 ・歩くたびにわくわくする冒険の感覚を見出せる。

 ・あなたが動いて明晰になる時間。

 ・心に洞察が舞い降りる開かれた空間を生み出す。

 ・「ひらめき」が起こる

(4)メモワール

 ・1週間に1回、記憶を呼び覚まし、過去の人生を再訪する誘導プロセス・回想録

 ・「すべての人生が魅力的だ」というのが真実である。

  自分がたどってきた人生を敬意を持って子細に眺めれば

  必然的にパワーが湧き自分に感謝したくなる。

 ・過去を再訪すると人生が快くあなたを迎え入れてくれるようになる。

 ・これまでのあなたの人生を冒険心を抱いて再訪し、

  ためになる洞察を持ち帰るプロセスだ。

  あなた自身やあなたの人生のストーリーの、複雑で奥深い創造的な部分を

  再訪することによって、あなたはすっきりとした心と目的の場所

  ー残りの人生のために出発点ーにたどり着くだろう。

 

第1週 もう一度「驚き」に火をつける

・初心者になるのに遅すぎることはない。

 1年後、あなたはきょう始めればよかったと思うだろう。

 決して屈してはならない、決して屈してはならない、決して、決して、決して

 どのような進歩であれ進歩しているのが分かればうれしいものだ。

  ーウィンストンチャーチル

・[エクササイズ]

  もし、遅すぎなかったら私は___をするだろう。

・創造性の敵は、内なる検閲官

 創造性の最大の敵は自信を失うこと

・「おまえは絵を描けないという内なる声が聞こえたらなんとしてでも絵を描こう。

  そうすればその声は黙るだろう。」-ヴィンセント・ファン・ゴッホ

・「疑いは裏切り者である。私たちは試みることを恐れることによって勝ち取れた

  かもしれないものを失う」ーウィリアム・シェイクスピア

・「成功は、失敗が避けられないことを知らない人たちによって、

  最も頻繁に成し遂げられる」

・[今週の課題]:自分に親切になる

 自分自身のためにあなたが取りうる3種類の行動を列挙してみる

 例えば、①長い贅沢な入浴、②本棚の片付け、③地元の映画館に映画を見る

 

第2週 もう一度「自由」に火をつける

・「世界で最も偉大なことは、自分自身に所属する方法を知ることだ」ーミシェル・ド・モンテーニュ

・「人生は小さな変化によって形づくられている」ートルストイ

  小さな変化の一つ一つがあなたに力を与える。

  それぞれの小さな変化はやがて大きな人生の変化の道につながる

・[エクササイズ]

  もし、もっともっと時間があったら、私は___に挑戦したい。

  もし、時間がなかったら、私は___をしよう。

・「部屋を贅沢にしたければ家具をそろえるのではなく捨てたほうがよい」ージョルダン

・[今週の課題]:ルーチンを取り戻す

 ___に時間を割けばほっとするだろう。

 

第3週 もう一度「つながり」に火をつける

・付き合いたい仲間を自分で選ぶ

・友情はひとりの人間が他の人間に向かって「ええっ君もか?僕だけだと思っていたよ」という瞬間に生まれる。

・[メモワール]:11歳~15歳

  誰と楽しく関係を築きましたか?親友?先生?重要な関係はどんなもの?

  どんなコミュニティに所属していたか?

  印象的な音、歌、食べ物、匂い、は? どんな時に孤独を感じましたか?

  支えられていると「感じたのはどんな時?

  ストレスの原因は?

  その他印象深い思い出? 

・[エクササイズ]

  少しだけボランティア

  =あなたは今日楽しみのために無料で何を与えることができるだろう?

・[今週の課題]:数の力を知る

  人生のいろいろな時期にあなたをサポートしてくれた人物を5人列挙しよう。

  その5人の中から一人選択し連絡を取ってみよう。

  その人物はまだあなたをサポートしてくれるだろうか?

  あなたはその人物をサポートできるだろうか?

 

第4週 もう一度「目的意識」に火をつける

・創造的なUターン

・「本来あるべき自分になるのに遅すぎることはない」ジョージ・エリオット

・[メモワール]:16歳~20歳

  印象的な音? 食べ物? 匂い? 

  チャレンジしてみたのにやめてしまったことがあるか?

  より大きな目標についての夢、疑問、衝撃がありましたか?

  喜びの源は何でしたか?

  自分にとって重要だと感じる思い出がありますか? 

・[エクササイズ]

  遺産を見つける

  ①私は___として記憶されたい

  ②___を去ることができればいいのに。

  ③その遺産によって私を鼓舞する人は___。

  ④子供の頃私は___を夢見た。

・[エクササイズ]

  人生の目印を見つける

  そして今あなたがアクセスできる項目を一つ選択しよう。

  人生の目印は個人的なものでアイデンティティを思い出させ、

  喜びの源に触れさせてくれる。

  ①好きな味:唐辛子、ココア・・・

  ②好きな手触り:スウェード、羽毛枕、愛犬の毛並み・・・

  ③好き匂い:野菜スープ、焼きたてパン、・・・

  ④好きな音:ビートルズヘンデル、波の音、遠雷、

  ⑤好きな光景:雪に覆われた山頂、焚火、子供たちの写真、新鮮な花束・・・

・[今週の課題]:メンターについて考える

  あなたに影響を与えたメンターの思い出を探ろう。その人物は誰だろう。

  彼らから何を学んだだろう?自分が学んだ知恵を伝えられるのは誰だろう?

  次に、数分かけて友人に感謝の言葉をSNSや電話で送ろう。

第5週 もう一度「正直さ」に火をつける

・[エクササイズ]:架空の人生

  5つの架空の人生に名前をつけよう。

  何をしたら、何になったら楽しいだろう?

  名前を付け終わったら、5つの架空の人生の中から一つを選び、

  その人生に近づくことができる一歩が、現在の人生の中にあるかどうかを

  見てみよう。

  例えば、ファッションデザイナーであるなら、

  生地を扱う店を訪れることを楽しめるかもしれない。

  一歩が「小さい」こと、リストが義務ではなく「喜び」を含んでいることが大事。

 ・「今週の課題」:自分の中の怒りを知る

  「私は○○を怒っている」という文章を5つ完成させる

  その中で最も怒っていることを選び、20分かけてそれについて正直に書く。

  書き終えた後、自分がより明晰になったかどうか見てみよう。

第6週 もう一度「謙虚さ」に火をつける

・[エクササイズ]:謙虚さを実践する

  手に届かないように思える夢に名前をつけよう。

  名前をつける許可を自分自身に与え、夢に向かってほんの小さな一歩を

  踏み出そう。それは、小さな一歩でなければならない。

  小さければ小さいほど良い。

  小さな一歩を踏み出すことがいつも次の一歩を鼓舞するだろう。

・「エクササイズ」:エゴを捨てる

  より信頼できる均整のとれたアイデンティティへの最短ルートは

  ペンと神を通しての道である。あなたを喜ばせる興味を10個挙げよう。

  その中には驚かせ深い満足をもたらすものもあるかもしれない。

  本物の自己の方向へあなたを差し向ける。

  今の興味は自分自身の子供じみた部分につながっている。

・完璧主義と正しさは、創造性の敵

  完璧主義はごくありふれており、第二の人生を歩き出す多くの人にとって悲劇的な妨害装置だ。「もう年をとっている。だから慣れていて上手にできることをやる方がいい。練習する時間もないんだから」と決めつけるかもしれない。

  だが、創造性とは二歩進んで一歩下がるぎこちないプロセスだ。「自分にはできないと思っていることをしなければならない(エレノア・ルーズベルト)」  

  完璧を期すよりも挑戦することの方が大切だと言ってくれる人は誰だろう?そんなサポートを求めてよい。

  助けを求めて可能性を広げる

  創造性を阻止されているほとんどの人は不安にとらわれる癖を持っている。 

  「もし、○○したら・・・?」

  「もし、何かの創作活動をしてけなされたらどうしよう・・・?」 

  「自分が愚か者のように見える」

  このような思考は否定的な妄想においてのみ起こる。

  創造性をせき止められている人は、始める前に恥ずかしくなり

  自分が背を向けようとしている夢が、その後も自分につきまとい続けることに

  気づかない。

  サポートしてくれるメンターを積極的に探し直接会って、

  メンターとして認めることができれば前に進めるだろう。

  声を上げて助けを求める勇気を出さなければならない。

  「重要なことは実行すること。助けを求めることは怖いかもしれないけど、

  なんとか声に出すこと。

  どんな言い方でもいい。完璧である必要は全くない」

  支援やアドバイスがほしい一つのジャンルを探そう。一つの小さな質問や得たい情報を選択し、その人物に接触しよう。

 

第7週 もう一度「回復力」に火をつける

・[エクササイズ]:神の概念

  子どもの時に想像していた神の性質を素早く10個列挙しよう。

  次に、あなたが考案する創造的な神の性質を10個列挙しよう。

・「エクササイズ」:問いかけ、答えを受け取ろう

  創造的な神を考案したら、開かれた心で助けを求めてみる。

・運動という投資をする

・自然の中で創造的になる

第8週 もう一度「喜び」に火をつける

・[エクササイズ]:許す

  自分自身を許す必要があると感じるものは何ですか?3つの過去の状況をメモする。痛みを感じるものはどれですか?掘り下げて自分に思いやりを示してあげる。

・[エクササイズ]:気まぐれのパワー

  自分自身や人生をあまりに深刻に考えすぎている。

  現在、自分自身に禁じている楽しみを10個列挙しよう。

・[エクササイズ]:ユーモア

  あなたを笑わせるものは何ですか?遠慮なく興じよう。

・ペットが心を満たす

・贅沢はコストではない

・料理で生まれる創造の喜び

  あなたの中や周りにまだ残っているすべての美を思い、

  幸せになりましょう(アンネの日記

  何が贅沢かは一人一人異なる。料理、田舎への列車旅、腰のマッサージ

  本物の贅沢がどのような形をとろうと私たちに新たな創造性の贈り物をもたらす。

  活気に満ちたアイデアが流れ込んできて新しい革新的な考えが私

  たちのものになる。

  私たちの内部に住むアーティストは小さな贅沢の行為に応答する。

・[今週の課題]:贅沢を楽しむ

  自分への質問:私に幸せをもたらすものは何だろう?

  過去、様々な時点で幸せをもたらした物事を列挙する。

  どれが最も鮮明な思い出か?

  どうすればそれを今日のあなたの人生に持ち込むことができるか?

第9週 もう一度「動き」に火をつける

・生産性を再定義する

・私たちは偉大なことなどできない。偉大な愛を持って些細なことをするだけだ。(マザーテレサ

・ガス抜きの日々も必要

・自分に賄賂を贈る

・[エクササイズ]:生産性  以下の質問に答えよう

  ○○の時、生産的だと感じたものだった

  ○○の時、今の私は生産的だと感じる

  もし○○ならば、生産的だと感じるだろう

  私はひそかに○○するのを好んでいる

  何かを始めるための私への賄賂は○○である

・行動以上に素早く不安を減少させるものはない

・[エクササイズ]:行動する

  夢見ている5つの主な活動を列挙しよう。

   世界旅行、家の建て増し、自画像を描く、小説を書く、ドラムたたきを学ぶ

  次に列挙した大きな活動を推し進めるためにできる小さな活動を5つ列記しよう。

   旅行代理店に行く、建築雑誌を見る、スケッチする、

  活動は小さければ小さいほど良い。初歩的な一歩は活動的な一歩だ。

・[エクササイズ]:自分自身の世話をする

  ①他の誰かの「充電器」だったことがあるだろうか?

   新しい人間関係をつくることに多くのエネルギーを注いだ経験を3つ挙げる。

   その人間関係について5分間書いてみる。

  ②自分をダメにするもの、自分自身のためにはめったにやらないことを10個挙げる

   その中から一つ選んで実行する。

・小さな一歩が次の一歩をつくる

  次の正しい事を行なうと、動きのサイクルが開始され、

  ほとんど、魔法のように感じることがある。

  手がかりとは、ちっぽけであなたの目の前にあるものだ。

第10週 もう一度「活力」に火をつける

・健全な自分勝手を試す

・体の衰えとうまく付き合う

・自分自身を愛することが生涯のロマンの始まりである

・[エクササイズ]:あなたの健康のために

  身体的、感情的、精神的な健康のためにできることを5つ挙げよう。

  日課にその中の一つ以上を追加できるか?

・[今週の課題]:痛みをエネルギーにする

  意欲的な新鮮な目を持って選択肢を探せば、そのエネルギーを

  肯定的な生産的行動に導くことができる。

  自己検閲ができないように素早く書くこと。

  本当のことを言えば、私は○○にイラついている。5つ書き出す。

第11章 もう一度「冒険心」に火をつける

・旅で自由にたどり着く

  楽しそうに聞こえる大旅行は○○だ。

  楽しそうに聞こえる小旅行は○○だ。

  私はずっと○○を見たいと願っていた。

  私がもっと多くの時間を過ごしたい場所は○○だ。

  家の近くで〇〇を探求するのが好きだ。

  ○○と一緒に旅をするのは楽しそうだ。

  ○○と一緒に旅をしたくない。

  旅に関する一つの心配事は○○だ。

  旅が私を刺激することは、例えば○○だ。

  たぶん、私は○○への旅を計画すべきだ。

第12章 もう一度「信頼感」に火をつける

・[エクササイズ]:若さの泉

  ○○の時、私は若いと感じる。  

  若いと感じさせたアクティビティを10個思い出し、その中の1個を実行しよう

・すべての人が天才である。けれども木登りの能力で魚を判定したら、

 魚は自分が愚かだと信じて一生を過ごすことになるだろう。(アインシュタイン

・人生は、今日の魔法の積み重ね、一日一日をやり遂げる

・いかに長く生きようが年をとってはならない。偉大な神秘を前にして

 好奇心旺盛な子供のように立つことをやめてはならない。

  (アインシュタイン

・一年の中でどうにもできない日は2日しかない。

 一つは昨日、もう一つは明日と呼ばれている。(ダライラマ

・[エクササイズ]:ただ今日のために

  今日にとどまるのは、「言うは易く、行なうは難し」

  目の前の一瞬に集中することができればそこに見出させる魔法が必ずある。

  私たちは、過去へと後方にジャンプしたり、

  未来へとz先方にジャンプしたりする。

  次のステップが自分にとって大きすぎると思うが、

  今日という日に集中すれば何が達成できるかが見えてくる。

 

【完】